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藤田嗣治展 —少女や猫、フジタの愛した小さきものたち—     2月9日〜2月23日開催中です!

藤田嗣治(洗礼名、レオナール・フジタ)の愛した小さきものたちといえば、猫と子供たちです。今回の展示されている藤田の自画像にも、猫がしっかり顔を出しています。
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そして、「猫を抱く少女」では、藤田の描く独特の表情をした少女像と絶妙の筆致で描かれた満足げな猫のゴールデンコンビ(?)。

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戦後追われるよう日本を離れた藤田はフランスを永住の地と決め、フランス国籍を取得し、君代夫人とともにカトリックの洗礼を受け、レオナール・フジタとなりました。彼の洗礼名レオナールは尊敬するレオナルド(・ダ・ヴィンチ)のフランス語読みです。

 フランスを永住の地と決めた藤田は晩年夥しいかずの子供の絵を描いています。彼が描いたのは、単に可愛らしさを強調した子どもの像ではなく、おでこが広く、釣り目で、おちょぼ口をして、決して笑わず、なぜが大人の世界の住人として独特な子どもワールドを創出しています。
これらの子どもたちはどこか現代アートの騎手、奈良美智の描く不機嫌そうな子どもたとも共通する資質がありそうです。

 そんな子どもたちの不思議ワールドの典型が「小さな職人たち」のシリーズです。当時のパリで日常的に見られた職人仕事を小さな子どもたちが精一杯行っている姿は、単に子どもが演じる大人の世界といった表現ではなく、我々に複合的な意味を持って問いかけてくるものがあります。

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展示風景の一部はこんな感じです
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by hugosalchemy | 2013-02-14 14:38 | 藤田嗣治 版画展